その他
妊婦健診
【妊娠初期について】
妊娠が成立すれば、市販検査試薬でも3週後半から妊娠反応は陽性に出て、5週以降で初めて超音波検査で子宮内に胎嚢確認ができるようになります。その後は6週以降で胎嚢内に卵黄嚢が確認され、6週ごく後半で臍帯拍動から、ようやく7週以降で胎嚢内に胎児及び胎児心拍動が確認されるようになります。ところで、7週未満の時期では、流産の可能性が比較的高率(全妊娠の約15%)ですが、この時期での流産を予防する有力な治療方法は存在しません。その理由は、流産の原因が受精卵の異常(初期流産原因の95%以上)に起因する、自然淘汰によるものであるからです。よって、4週~6週の間では、特に安静を要しませんが、世間に妊娠成立を触れたり、赤ちゃん出産の過剰な期待を未だ抱かないことが肝要で、落ち着いた自然体の態度で7週以降の時期を待つのみなのです。正確な7週以降で心拍確認が成されれば、以後での流産に帰する可能性は低率(全妊娠の2%)になるので、ひと安心できます。一方、外来で胎児心拍が確認された7週以降での不正出血や下腹部痛の出現に関しては、今度は治療対象となり得る可能性があるため、該当する場合は、下記指定日以外でも通常外来診察時間内での来院が望ましいかと思われます。
【5週~7週での受診】
経腟超音波検査(正確な7週以後より、赤ちゃんの心拍確認ができます)を行います。心拍が確認できれば、出産予定日を決定し、妊娠暦用紙をお渡ししますので、今後の週数参考になさってください。また、妊娠届票もお渡ししますから、次回までに最寄りの保健所(姫路市の場合、役所で交付されていません)で母子手帳と交換しておいてください。なお、12週に至るまでは、原則として以下の2週間毎での受診です。
【8週~9週での受診】
この時期に、妊娠初期の血液検査と子宮頚ガン検査を行うことが必須となりますので、これら全ての妊婦さんに行います。また、超音波検査(まだお腹から赤ちゃんを見るのは困難です)で、胎児心拍や胎児身長(頭殿長)測定や子宮内出血の有無確認などを行います。県立はりま姫路総合医療センター、姫路赤十字病院、聖マリア病院で出産をお考えの場合では、事前予約が必要のことからこの時点で、ご紹介受診日の相談をします。
【10週~11週での受診】
前回の血液検査と子宮頚ガン検査等の説明と超音波検査を行います。これ以後では妊娠7ヶ月目までの間では、およそ4週間毎の妊婦健診に移行します。よって、この時点で分娩先へのご紹介状をお渡しします。なお、妊婦健診では尿検査・体重測定・血圧測定・腹囲計測・胎児超音波検査等を行います。
●基本的な受診間隔は以上の通りですが、体調の変化などで不安を覚えたときは、早めにご相談なってください。
不妊の相談
不妊症とは、避妊をせずに一定の期間経っても妊娠しない状態を言います。
一般に、避妊しなければ2年以内に約90%の方が妊娠しますので、日本では2年以内に自然に妊娠しなかった場合を、不妊症と定義しています。
不妊の原因としては、様々なものが考えられますが、女性側の原因としては、排卵障害、卵管頚管因子、内分泌異常などがあげられます。
もちろん、不妊症は女性側からだけの問題ではなく、ご主人側、または双方にいろいろな問題があって、妊娠しにくい状態になっているのです。
不妊の原因を明らかにするためには、不妊検査を受けて頂く事が必要です。
当クリニックでは、基礎体温表と超音波検査と血液内分泌検査による確認からはじめ、必要に応じてタイミング治療を行っています。
ただし、子宮卵管造影検査、精液検査、人工授精、体外受精などの高度生殖医療は行っていませんので、数クールで妊娠に至らなければ、不妊専門の他医療機関へご紹介いたしております。
ブライダルチェック
ブライダルチェックは結婚前に限らず、妊娠や出産を控えた女性を対象とした婦人科の特殊な検診です。
検診メニューは、内診、超音波検査、血液検査(貧血検査・風疹抗体・梅毒・HBs抗原・HCV抗体)、一般細菌検査、クラミジア抗原検査、淋菌検査です。これらの検査で不妊症の可能性、子宮筋腫や卵巣のう腫などの早期発見、妊娠出産時にリスクがないかどうかを、事前把握することができます。
保険医療機関で定められる掲示事項(施設基準)
医療情報取得加算
オンライン資格確認を行う体制を有しています。受診した患者様に対し、受診歴、検査情報、薬剤情報、その他必要な診療情報を取得・活用して診療を行っています。
医療DX推進体制整備加算
マイナ保険証利用を促進するなど医療DXの推進により、質の高い医療の提供に努めております。電子カルテ情報共有サービスなど医療DXにかかる取り組みを実施しています。
婦人科特定疾患療養管理料
子宮内膜症や子宮筋腫などの「器質性月経困難症」の患者さんに対し、継続的な医学管理と療養指導を行っています。
明細書発行体制等加算
療担規則に則り「診療報酬明細書」「領収書」を交付しています。
一般名処方加算
後発医薬品の使用促進を図るとともに、医薬品の安定供給に向けた取り組みを実施しています。つまり、特定の医薬品名を指定するのではなく、薬剤の成分をもとに「一般名処方」を行うことで、患者様に必要な医薬品を提供しやすくしています。
夜間早朝等加算
厚生労働省の規定により、平日(月・火・水・金)18:00以降、土曜日12:00以降は「夜間早朝等加算」を適用しています。