中絶手術
はじめに
妊娠、出産、子育ては大変な反面で、幸せなことではあります。しかし、全ての女性の全ての妊娠がそうあるわけではありません。
それぞれに様々な事情を抱えておられ、深く悩まれたうえで結論を出されたことと考えます。
そのような状況を理解いたし、安全な人工妊娠中絶手術を行います。
初回診察と検査
超音波検査により妊娠状態と妊娠週数を確認し、子宮外妊娠や流産などがないか診断します。
当クリニックでは妊娠11週6日まで中絶手術が可能です。
なお、過去の手術歴や喘息などの持病についてお聞きしますが、何らかの持病があり、現在治療中の方はお申し出になってください。
手術日の予約
中絶手術の説明を行います。「手術の説明書」をお渡しし、その中で副作用や、合併症、手術前後の注意点を解説します。この際に「手術の同意書」もお渡しします。特に、飲食と飲水については重要なので「手術の説明書」をよく読んで、守ってください。
手術の流れ
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手術当日の受付
予約日の予約時間に来院いただき、手術日の受付時点で費用(現金又はクレジットカード)をお支払いください。手術の同意書はお忘れになられず、この際で提出なさってください。
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手術の準備
パルスオキシメーターで血中酸素濃度を持続的にモニターします。
パルスオキシメーターとは、手の爪に赤い光をあてて血中の酸素飽和度を測定する器械です。よって、ネイルやマニキュアは外しておいていただく必要があります。 -
麻酔の方法
術前の筋肉注射と点滴を開始し、しばらく輸液を行った後に、静脈麻酔薬による中絶手術を始めます。
中絶手術に要する時間は5~7分ほどで、寝ている間に終わってしまいます。 -
手術の方法
吸引法(真空吸引法)による中絶手術のことで、安全かつ短時間で行うことが可能です。
吸引法とは、WHOが2003年に発行した「安全な中絶」の中で推奨している方法で、現在も世界的スタンダードな手術方法です。
加えて、超音波ガイド下での操作を行います。手術操作を可視化して行うことで、安全性が飛躍的に向上します。
なお、手動式吸引法も行っていますが、割増料金となります。
ご希望の方はお申し出いただければ、これら説明からご相談させていただきます。 -
手術直後では
術後は安静室で休んでいただきます。30分前後で覚醒し、2時間以内にすっきりしています。
しっかりと動けるようになれば、電車、お迎えの車、タクシーなどで帰宅となります。
なお、術後に処方するお薬は子宮の収縮を促すので、生理痛程度の痛みを感じることがあります。 -
術後の受診
術後5~7日目で診察を行います。超音波などで異常がないことを確認して、今回の手術に関しては全て終了となります。
子宮の回復は7~10日くらいかかるので、回復が遅ければ再度の受診を指示する場合もあります。
今後の避妊
現在の日本では、低用量ピルやミレーナ(子宮内リング)が主流となっています。
今後の避妊、将来の妊娠に対するお考えをお聞きしたうえで、最適な方法をご相談しましょう。
手術費とその他(税込)
よくある質問
今後妊娠しにくくなるのでしょうか
ただ、短期間で頻回に中絶手術を受けた場合、多少妊娠しにくくなる可能性があるかもしれません。その意味からも、術後ではきちんと避妊を行っていきましょう。
手術は何週までだったら可能ですか?
中期中絶手術を取り扱っている施設も少ないのが現状ですので「妊娠したかも?」「どうするかまだ決められない?」このような状況でも結構ですから、妊娠を疑えば早め早めの受診をおすすめいたします。